生活スタイルで変動する治療関連費
生活スタイルで変動していく「治療関連費」の差もかなり大きいものになります。健康な状態の時と同等の生活水準を保つために必要な金額というのは、各人によって変わってきます。
働く現役世代の人は、がんをきっかけにして収入が減ってしまう場合が多いのが現状です。そのため、住宅ローンや子供の教育費を支払う家庭では、減少した収入でのやりくりがかなり大変になります。そこに更に医療費が加わるわけですからいよいよ大変で、治療関連費についても、もちろん忘れてはいけません。
抗がん剤の副作用での脱毛では多くの人がウィッグを購入することになりますが、これも治療関連費です。ウィッグの品質によって1万円以下もあれば20万円以上のものがあります。営業で対面での仕事をするCさんは、接客時に地肌が気になるといけないので、オーダーメイドのウィッグを購入、その費用は16万円かかりました。
県外の医療機関で治療を受けているDさんは、自分に付き添う家族の通院交通費などで月々2万円かかります。このように治療関連費は、各人の環境や生活スタイルなどによってかかる費用がかなり変わってくるのです。
前項の健康保険の費用の差と、こうした治療関連費の差を合わせると、場合によっては、相当な費用差が出てくることになるのです。