セカンドオピニオン
前項の高額な先進医療や自由診療は保険適用外なので費用は相当に高くなります。また、セカンドオピニオンも健康保険が効きません。看護師FPに相談に来る人の中には、現在の主治医に対し申し訳ないからセカンドオピニオンを受けるのを迷っているという人もいます。
こうした場合、セカンドオピニオン先の医療機関ですぐ治療が進められると思うことが多いようですが、正しく言えば、今後の治療を前向きに行っていく心の整理がセカンドオピニオンを選択する理由になるのかもしれません。
治療に行くということではなくて、治療方針を検討するために他の医師にも聞きに行くわけです。住んでいる地域や医療機関の数の差で、一概には言えませんが、そのように考えた方がいいと思います。
最後は障害年金についてです。年金といえば老後のイメージが強いと思います。また、脳梗塞などの麻痺で障害が生じた場合でないと受給できないのと思われているかもしれません。障害者手帳と混同している人もいるでしょう。がん患者がある要件に該当すると、障害年金を申請することができるというのは、確かにあまり知られていないようです。
要件とは、治療長く続き、副作用で職場復帰が難しい人、または日常生活での動作が困難な人ということで、その場合は障害年金の申請を検討しています。
申請検討する際には、初診日時点で加入している年金制度が影響します。第2号被保険者なら、障害基礎年金に加えて障害厚生年金に該当します。3号被保険者なら障害基礎年金だけとなります。
障害年金申請は、申請書類、手続きが煩雑なので、委任状を準備して家族に対応してもらった方がいいかもしれません。
いずれにしても、がん治療の場合、実際にしてみないと治療効果、後遺症、副作用がわからないので、生活状況も予想しにくいのですが、特に長期になる場合は、月々の差が最終的に大きな差となるので、どのような制度が利用できるのか、しっかり理解しておくことがポイントになります。